本のなかの、あのお店。(1)

● 本のなかにある、思い出のお店。

児童書やミステリのなかには、作者の遊びごころがつまった、架空
のお店があれこれ登場しますよね。それはレストランだったり、アン
ティークショップだったり、ちょっと怖いお店だったり、面白いマス
ターがいるお店だったり。主人公にとって、そのお店は避難所だった
り、物語の鍵を秘めていたりするけれど、本を読みながらできあがっ
たイメージは、私たちのなかに、時には実在のお店よりも鮮やかな記
憶を結ぶようです。

世界的に有名といえば、エンデの「はてしない物語」冒頭で、いじ
められっ子のバスチアン少年がかけこみ、魔法のかかった本「はてし
ない物語」を手にするお店を思い出します。あれは古色蒼然とした古
本屋さんでした。ヨーロッパの古い通りには、ああいう雰囲気のお店
がいまもひっそりとたたずんでいて、リアリティがあるのでしょう。

サイトのBBSでこの話題が出たとき、「小公女セーラ」がパンを買
ったお店の人に会いたいという書き込みもありました。これは、セー
ラが拾った銀貨で、偶然見かけた貧しい少女のためにパンを買って
あげるエピソードだったようです。拾ったお金を使うことに抵抗の
ある、しかし明らかにお腹を空かせているセーラを見て、パン屋の
おかみさんや司祭様は、自分のために使いなさいとすすめます。

ところ変わって、「初ものがたり」(宮部みゆき著)の謎の稲荷寿
司屋さんの屋台、というのもあがっていました。こちらは、お江戸の
橋のたもとのオープンカフェで、店の親爺さんは、茂七親分と一緒に、
事件の謎を解くのだそうです。(マーズ)
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by wintersavory | 2005-11-05 20:52 | 本*
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